健康・病気 2023年2月14日
犬が体をかくことは、珍しいことではありません
「体が痒いのかな?」と心配になりますが、犬が体をかく原因はそれだけではありません。
かゆみが治まらず、かきむしって脱毛するなど、
ほかの症状が見られるようになったら、どんな病気が考えられるのでしょうか。
今回は、皮膚病などの病気の他に、犬が体をかく理由について解説します。体をかくしぐさからわかる犬の気持ちを知って、お世話に役立てましょう。
エアコンのつけすぎなど室内環境による皮膚の乾燥、外気の乾燥などです。
シャンプーの洗い流しが不十分でないか、シャンプーの回数が多くないか、確認しましょう。
薬用シャンプーの場合は週に2~3回程度が一般的です。
獣医師の指示を守って、正しい回数・用量・用法でお手入れしましょう。
多少の汚れはシャンプーをしなくても落とせます。
あまりに多い場合はシャンプーの回数を減らしましょう。
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春と秋は毛が生え替わる換毛期。
新たな毛が生えてきたり、抜け落ちたりします。
換毛期にうまく生え変わらず、毛玉のようになってしまうことがあります。
毛玉ができると細菌繁殖が起こり、かゆみや違和感から、犬がかいたり、かんで毛のかたまりを抜こうとしたりすることがあります。
犬がノミに刺されると、ノミの唾液に対してアレルギー反応が起こり、皮膚炎を発症します。
多くは、腰やお尻、首周りに現れ、激しいかゆみを伴います。
犬のアレルギーは、ハウスダストから花粉、食事まで、飼い主の自宅内外の環境が引き金となります。人間と同じですね。
犬と人間の違いは、症状の出方です。
人間はクシャミや鼻水、不眠、喘息などに見舞われますが、犬は皮膚にあらわれます。
対処しなければ、次のように悪化していきます。
犬のアレルギーは主に以下に分類されます。
これら複数の病に同時にかかることもあるため、要注意です。
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ストレスがかゆみを悪化させる原因で体を掻くことがあります。
犬が足を舐め続けている、尻尾を噛んで掻きむしる、留守中に排泄に失敗した、家の物を壊したなど、 これらは、犬にストレスがかかっているのかもしれません。
犬にストレスがかかることで自律神経に影響を及ぼし、免疫力が低下します。
外耳炎は、細菌やマラセチア(カビの一種)が原因となり、再発することが多いのが特徴です。
かゆみがひどく、悪化すると耳が真っ赤になって熱をもったり、耳の穴が腫れたりすることがあります。
次のようなことを記録しておくと、診断や治療の助けになります。
アレルギーが疑われる場合は、検査結果を参考に選びます。
特に、食物に対してアレルギーがない場合は一般食で構いませんが、皮膚にいいオメガ脂肪酸が含まれているフードに変更するといいでしょう。
ブラッシングは静電気が起きにくいブタ毛のものをお勧めしますが、換毛期は抜毛がしっかり取れるものを選び、皮膚をこすりすぎないようにブラッシングしましょう。
かゆみがひどいときには、必ず動物用のシャンプーを用い、ぬるめのお湯でアレルゲンや細菌などを洗い流してください。その際、絶対にこすったり、ゴシゴシと強く洗ったりしないことが大切です。また、泡はあらかじめ立てておき、皮膚の上に直接シャンプーをかけて泡立てないようにしましょう。
乾かすときはタオルドライをしっかり行い、ドライヤーは低温で離して乾かしましょう。皮膚の血行が良くなりすぎるとかゆみがひどくなるからです。
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ノミやダニもアレルギーの原因になりますので、犬に予防薬を付け、ノミアレルギーを予防することが大切です。また、同じものを食べ続けると同じタンパク質にさらされます。タンパク質はアレルゲンとなりやすい食品成分ですので、フードをローテーションするといいでしょう。
アレルギーは、多くが眼・耳・口・指のかゆみとして現れます。少しでも症状があれば、様子を見ないで早めに受診と、症状を悪化させず、また予防につながります。
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原因となる細菌の繁殖を抑えるために、スリッカーでムダ毛を除去し、シャンプーします。
ノミやダニ対策として定期的に予防薬を投与します。蚊の予防は難しいので、虫よけスプレーを利用するといいでしょう。
アレルギー検査でアレルゲン(アレルギーの原因物質)を確認します。
食物にアレルギー反応を起こしている場合は、アレルゲンの入っていないドッグフードを選択します。しかし、フードを変更しても、かゆみはしばらく続きますので、落ち着くまでは内服薬を併用します。
花粉、ダニ、ハウスダストなど環境中のものがアレルゲンの場合は、できるだけ接触しないようにします。かゆみが激しい場合は、ステロイド、免疫抑制剤などのかゆみ止めの薬を併用します。また、体に付着したアレルゲンを取り除くためにシャンプーを定期的に行います。
犬にとって、寒さや暑さ、運動不足、痛みなどがストレスになります。過ごしやすい環境に改善し、適度な運動を行いましょう。
耳の汚れを取り除き、外耳炎の原因に合わせて点耳薬を耳に入れます。耳の掃除は、力を入れずに軽く行うのがコツです。症状がひどい場合は注射や内服薬を投与します。
細菌感染の治療は抗生剤の投与で行います。かゆみがある場合は抗ヒスタミン薬やステロイドなどを併用します。また、抗菌作用のあるシャンプーを定期的に行います。
マラセチアと糸状菌の治療も同様ですが、抗真菌薬や専用のシャンプー、外用薬を併用することがあります。
疥癬のような寄生虫は駆虫薬を投与します。
自己免疫性疾患の治療は、ステロイドや免疫抑制剤を投与します。なお、再発することがあるので継続的な治療が必要になることがあります。
かゆみという症状はひとつですが、原因はたくさんあります。犬が少しでもかゆがり始めたら早めに受診し、初期症状のうちに病院に行くようにしましょう。
ドッグフードを変えるときは、原材料や添加物など見比べておくと、かゆみの原因に気付く場合があります。
処方された内服薬は最後まで飲み切りましょう。かゆみが治まったからといって途中でやめてしまったり投与回数を変えたりすると耐性菌が出現しやすくなります。
かゆみの治療は長丁場になることが多いので、獣医師とコミュニケーションをとりながら進めましょう。