しつけ 2021年9月6日
愛犬が室内犬の場合、一緒に暮らしていくうえで欠かせないのがトイレトレーニングです。
「あと少しのところでうまくいかない」というお悩みを解決すべく、基本のトイレトレーニングから悩みの解決法、犬のトイレ用品をご紹介します。
今回紹介するような「噛まれたときにしてはいけないこと」をしていないか、
自分や家族の対応を振り返ってみましょう。
もし愛犬にトイレのしつけができていなかったら、 愛犬は家の中の好きな場所で排泄をするでしょう。そうなると衛生的ではありませんし、 オシッコが付着した場所のニオイは掃除をしても残るので、愛犬がその場所でそそうを繰り返す可能性が。
また最近は、マナー上の問題を意識して、散歩に出かける前に排泄を済ませる飼い主さんも多くなっています。
これらの観点から考えても、愛犬にトイレで排泄する習慣を身に付けさせることは、とても重要なしつけのひとつといえるでしょう。
犬は寝床のそばで排泄しない習性があるので、サークルの中にベッドとトイレを並べて置いているような場合には、
その中ではトイレをしなくなる可能性が。トイレを設置する場所は、寝床やふだん食事をしている場所から遠い所を選び、
人目につかず、落ち着いて排泄できる環境であることが理想とされています。
とはいえ、愛犬がふだん過ごす空間から遠過ぎる場所に置いてしまうと、
今度は間に合わずそそうする可能性があるので、
愛犬の行動範囲内に留めておくことも大切です。もし部屋の中に人が近寄らない場所がない場合は、
トイレ周りに囲いを設けるなどして、愛犬が安心できる環境を整えてあげましょう。
トイレの場所が決まったら、さっそくトレーニング開始です。 次のような要領で、愛犬にトイレで排泄する習慣をおしえていきましょう。
犬が排泄を我慢できる時間は、生後7ヶ月までの犬は「月例+1時間」で、8ヶ月以降の犬は一律で8時間といわれています。
前回排泄した時間をメモに取るなどして、我慢できる限界時間を参考に、排泄時間がきたらトイレトレーニングを行いましょう。
その際、クレートの外で自由に歩き回っていると腸や膀胱が刺激され、そそうをしやすくなることがあります。
トイレトレーニング中は、食事や散歩、遊ぶ時間以外はなるべくクレート内で休ませるようにし、排泄の時間になったらクレートを開けて外に出すようにしましょう。
愛犬をクレートから出したら、すぐにトイレへ連れて行きます。
このときスムーズにトイレへ連れて行くために、おやつなどで誘導してあげる方法も効果的です。
誘導したタイミングで愛犬が排泄しなかったら、再びクレートへ入れ、30分後ぐらいにもう一度トイレへ連れて行きましょう。
愛犬がトイレで排泄できたら、その場でご褒美のおやつやフードをあげましょう。
こうすることにより、「ここでトイレをするといいことがある」と認識し、排泄する場所を愛犬が覚えやすくなります。
基本のトイレトレーニングに沿ってトイレをおしえていても、うまくいかないときはあります。そんなときは、次の方法を試してみてください。
「愛犬の体はきちんとトイレスペースに収まっているのに、
オシッコやウンチがトレーの外にはみ出してしまう」とお悩みの飼い主さんも多いのではないでしょうか。
そんなときは、トイレトレーのサイズを見直してみましょう。
トイレトレーの大きさは、大きめがおすすめです。大きさの目安としては、犬がトレーの上でひと回りできて、まわりにも余裕があるくらいのサイズ感がちょうどいいようです。
また、はみ出し対策でトイレトレーのまわりにペットシーツを敷いても、
その端っこにオシッコをしてしまうパターンもあります。
そんなときは、敷き詰めたペットシーツのまわりをサークルやケージで囲うことで、犬の体の動きを制限しましょう。
最初は排泄するまで扉を閉めておきますが、成功する回数が増えてきたら、扉を開けて犬が自由に出入りできるように変えていきます。
トイレに成功したときは、おやつでほめることも忘れずに。
ウンチはトイレできちんとできていても、排泄のたびにウンチを食べようとする、いわゆる「食フン」をする犬もいます。犬がウンチを食べるのは、一種の遊び感覚といわれています。食フンを習慣化させないためには、行為自体を繰り返させないことが重要です。
そのためには、愛犬がトイレでウンチをしそうな体勢をとったら、
飼い主さんは愛犬の近くでおやつを見せて待機をします。愛犬がウンチをしたらすかさずおやつを与え、
おやつに夢中になっている間にトイレットペーパーでウンチを片付けましょう。
「ウンチをするとおやつがもらえる!」と愛犬に覚えさせれば、排泄したウンチから注意がそれていくでしょう。
子犬の頃は家の中でトイレをしていたのに、
成長し朝晩のお散歩が習慣化してからはトイレを外でしかしなくなった、という犬もいます。
悪天候などで外に出られない日は愛犬に我慢を強いることになるので、
飼い主さんにとっては、とても深刻な問題です。
愛犬に家の中でトイレをさせる方法はいくつかありますので、次の方法を試してみてください。
外でしかトイレをしない犬には、家の中でトイレをする体験をさせることが大切です。
基本的なトイレトレーニングのように排泄の時間を見計らいトイレへ誘導し、排泄後に散歩に連れ出すように変えていくと、家でトイレができるようになるかもしれません。
あるいは外で排泄しないために、散歩を短く切り上げるのもいいでしょう。
犬は歩いたり外のニオイを嗅いだりすることが刺激となり排泄が促されることもあります。
散歩に出掛けたら2~3分で帰宅し、家のトイレへ直行しましょう。
家で排泄ができたら、褒めることも忘れずにしてあげてください。
ペットシーツの上で排泄することを覚えさせ、
慣れさせるためには、散歩中でもペットシーツを持参しましょう。
そして、愛犬が排泄しそうなしぐさをみせたら地面にペットシーツ敷き、そこに誘導します。 ペットシーツの上で排泄ができたら、ご褒美のおやつも忘れずに。
トイレの場所を徐々に室内に近づけていくと、自然に家で排泄できるようになるかもしれません。
まずは、家の玄関やベランダなど外に近い環境にトイレを設置します。
このとき、人工芝の下にペットシーツを敷くなどすると、屋外に似た環境が作れてより効果的です。
ここで排泄ができたらご褒美をあげ、成功する回数が増えてきたら、トイレスペースを徐々に屋内へ移動させていきましょう。
トイレトレーニングについて書かれている文献を見ると、いろいろなトイレ用品の名前が出てきます。そこで、犬のトイレ用品についておさらいしてみましょう。
犬のトイレには、トイレトレーとペットシーツが必要です。トイレトレーはペットシーツがずれないように固定する道具で、いわば下敷きのようなもの。そして、トイレトレーの上にセットしたペットシーツが、犬のオシッコなどを吸収し、受け止めてくれるのです。
トイレトレーとペットシーツは、犬の体格に合わせてさまざまな大きさのものがありますが、どちらも大きめのものがおすすめです。先述した2章の「1.排泄物がはみ出す」のとおり、少なくとも愛犬が余裕をもってひとまわりできるくらいの大きさが必要なので、これから購入するのであれば、ワイドサイズやLサイズのものを選ぶとなにかと便利でしょう。
真ん中から折り曲げて、L字型に固定できるタイプのトイレトレーです。L字に折った片面を壁に立てて置くことができるので、このタイプは足をあげて排泄する癖がある犬のトイレに向いています。万が一足をあげてオシッコをしても、壁側に建てたペットシーツが吸収してくれるので、部屋が汚れる心配がありません。
ペットシーツを覆うメッシュカバーがついたトイレトレーです。子犬期のトイレトレーニングで、ペットシーツの誤飲を防止するために使いますが、大きくなってもペットシーツを破いてしまう癖がある場合は引き続き利用できます。誤飲やイタズラをするクセがある犬は、このタイプのトイレに変えると、ペットシーツを破かなくなるかもしれません。
どちらも周りを囲う柵ですが、子犬期にトイレで排泄する習慣をつけさせる場合や、トイレのはみ出しを防止するしつけに使われることも。最近は天井を取り外せるタイプのケージがあるため、ケージとサークルを同じように扱うこともありますが、厳密には側面を囲うだけの柵のことはサークルと呼び、その上に天井がついている物はケージと呼んでいます。
トイレの悩みが解決すると、愛犬も飼い主さんもストレスが少なくなります。愛犬が最初から上手にトイレができなくても焦らずに、じっくりトレーニングをしてみてくださいね。
トイレトレーニングは、こちらの記事も参考にしてみてください。